Vol.13 カロリーを恐れるのではなく、「良質の油を程良く」が大切です。

コラム

“油の質“と“摂り方“を考える時代になりました

料理には必ず調味料が必要です。調味料によって素材がより美味しくなり、そこに調理の技法をかけ合わせることで料理になります。なかでも、時代とともに進化を続けているのが私は"油"だと思います。油に関する情報は変化していて、分かってきたこともたくさんあります。

江戸時代には油は高価なものとして出回っており、昭和初期に一般の家庭にも浸透したそうです。それにつれて油の種類も増え、また同時に日本人の食事も欧風化して、いつのまにか高カロリーの油は悪者に。ノンオイルというフレーズも飛び出しましたが、今日では"油の質"と"摂り方"を考える時代になりました。エネルギー源という主な働きの他に、細胞や脳に関与したり、血液や美肌、コレステロールを調整したりと脂質の重要性が明らかになってきているのです。

脂質の摂取割合は「飽和3:不飽和7」

もちろんカロリーは時代が変化しても変わりませんが、効率的に摂取することのほうが今は優先的になりました。油には飽和脂肪酸(主に動物性脂肪のバター、生クリーム、チーズなど)と、不飽和脂肪酸(主に植物性油と魚油などのサラダ油、オリーブオイル、えごまオイル、DHA・EPAなど)を多く含むものに分けられます。少し代謝が̋悪くなってきた体には油・脂の摂りすぎは負担が大きくなります。脂質の摂取割合は「飽和3:不飽和7」くらいの割合でバランス良く摂ることを意識していただきたいです。

調理に関しては、油は酸化しやすいためできるだけ新鮮なものを使ってください。色が茶色くなったもの、使い古しのものや酸化臭がする油は、体の害となり得ますので避けましょう。また良質な油は不安定になりやすいので、高温での調理は避けてほしいところ。特にオメガ3系の油を加熱調理するのは避けてくださいね。

最近ではトリュフ風味やハーブの香りなどをつけたオイルも出てきていますし、フレンチ料理にもごま油が使われている場合もあります。料理のジャンルにもこだわらず、使ってみていただきたいです。私も味噌汁にオリーブオイルを使いますよ! カロリーを恐れるのではなく、良質の油を選択して、程良くお使いになることが一番大切かもしれません!

特製レシピをご紹介

鶏むね肉のねぎソース

良質なたんぱく質をおいしくいただこう

鶏むね肉のねぎソース

材料(2〜3人前)

鶏むね肉 …1枚(300g)
長ねぎ …1本(150g)
生姜 …1かけ(10g)
…小さじ1/2
こしょう …少々
…大さじ1
添え野菜(人参、紫たまねぎなど) …適量
<ねぎソース>
サラダ油 …大さじ1/2
…大さじ1
…少々

作り方

  • 鶏むね肉の皮を取り除き、横に切り込みを入れて開いたら耐熱皿に載せる。
  • ①に、塩、こしょう、長ねぎの青い部分を少々、生姜のすりおろし、酒を揉みこむ。
  • ②にふんわりとラップをしたら、500〜600Wの電子レンジにかけ、5分ほど火を通す。
  • 残りの長ねぎは粗みじん切りにする。
  • フライパンを中火で温めたらサラダ油を入れ、刻んだ長ねぎをさっと炒める。

    次に③の加熱の際に出てきた鶏の蒸し汁と、酒、塩を加えて混ぜ合わせソースを作る。
  • 鶏むね肉、添え野菜を食べやすい大きさに切り分けて盛り付け、最後に⑤のねぎソースをかける。

食材の栄養素ポイント

  • 生姜

    生姜には体を温め、血流を促進してくれる成分が含まれています。
    免疫力アップはもちろん、頭皮の血流も促進されることで頭皮の状態を整えてくれる効果もあります。

  • 鶏むね肉

    脂肪が少ない部位で味も淡白であっさりしている一方、グルタミン酸やイノシン酸などの旨味成分がたっぷり。
    もも肉に比べると、低カロリーながらたんぱく質の量も多く含まれます。

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